かんけりっ!
「……あなた、瀞文の学生ですよね?」
殺意はとりあえず押し込んで、『彼女』は南に声を掛ける。
頭を抑えたまま振り返った南は、なぜか涙目だ。
むしろ泣きたいのは自分なのに。
「そうだけど?そういう君は、八伎山(やぎやま)中学の子だね」
「はい」
良かった。と『彼女』は安堵した。
子供達を投げ飛ばし、あまつさえ自分のスカートをめくる相手だ。
話が色んな意味合いで通じない可能性だってあったのだ。
「単刀直入に、聞きます。あなたは、何をやっていたんですか?」
「何を?」
南は、僅かに小首を傾げる。
「え?わからないの」みたいな感じだ。
「え?わからないの」
口に出された。
「とりあえず私からはあなたが子供達相手に無双してることしか…」