かんけりっ!
「参ったね。本当に君は言いにくいことをズバズバと言ってくるね」
「……すいません」
「いや、いいんだ。確かに俺達は、いや。もしかしたら俺だけかも知れないけど真乃枇杷と闘いたくない。自分では諦めてるつもりはないんだけど、一度完敗してるからね」
そう言ってハレルヤ先輩は近くにあった椅子に腰を下ろし「ふぅ」と息を吐く。
「怖いんだ。真乃枇杷が」
「…ハレルヤ先輩」
「夏樹君。逆に問うよ。真乃枇杷と対峙した時、君は何か感じたかい?」
何か。
曖昧な問いかけだけど。
「感じました。バカみたいに凄まじい威圧感を」
ハレルヤ先輩は「そっか」と呟くと爽やかに笑ってみせる。
「怖いってのは理解できました。僕も、動けなかった」