かんけりっ!
「会長」
トライゾンが『彼』を呼ぶ。
「缶蹴同好会との対戦内容ですが、本当に『それ』でいいんですか?」
訝しげにトライゾンは『彼』の手の中の資料を指差す。
生徒会執務室が提起した対戦方法は『鬼,団体戦』である。
缶蹴同好会とサッカー部の対戦時に使用されたルールだ。
「なぜ、そんなマイナーな対戦方法なのでしょう?」
「そんなの決まってるじゃない。『裏切り者』がいるからよ」
答えたのは茜子。口調にトゲがあるのはわざとだろうか。
「あんたには聞いてないよ。横から口挟むな」
「少し考えればわかる事なのに、本当にあなたはどうして生徒会に入れたのかしら?」
トライゾンがきびすを返し茜子に近付く。
「何、さっきから。ケンカ売ってるの?」
「買ってくれるかしら?」