かんけりっ!
戦いの音楽は悲しみの色。いわゆる前半戦
★ ★ ★
雲一つない、晴れ渡った春の空が僕の頭上に広がっている。
それはまるで、これから始まるであろう缶蹴同好会と生徒会との一戦を心待ちにしているような感じがする。
太陽はと言えば、そんな青空の中で僅かに西に傾いている。
昼も過ぎ、今は午後二時。
普通に授業時間中なのだけど僕はと言えば中庭にいた。
別に授業をふけた訳じゃなく、呼び出されたのだ。
あの生徒会に。
中庭には僕以外にはまだフランシア先輩しかいない。
フランシア先輩はやっぱりいつものように土遁の術という名の穴掘りに夢中だ。
てか夢中過ぎて掘りすぎだ。
フランシア先輩の周囲にはバカみたいに小さな穴が(地下的な意味で)乱立してる。
あえて声に出して言ってみようかな。
バカですか。と。