かんけりっ!
「…良くて、引き分けですか」
しかもその大前提としてついさっき僕等に圧勝してみせた彼等から缶を蹴らないといけない…。
「そう言えば、缶を蹴ったのは。茜子なんですか?」
「…あぁ、アカネコ君だ」
じゃあ負けたのはやっぱり僕が茜子を止められなかったから。
「神奈河、あまり気にする必要は、ない」
「そうだよナツキ君、君は充分に時間を稼いでくれた。負けたのはそれに応えられなかった俺達の責任だ」
「……」
しんみりとした空気が僕等の間で滞留する。
まるで通夜みたいだ。
「残念だけどそんなにゆっくりしてる暇はないよ」
パンパンと柏手を打ちながら話に、強制的な終止符をうつ桃東先輩。
「そろそろ後半戦が始まるよ。ボロボロなのは皆一緒だよ。……ここで負ける訳には行かないよ?」