かんけりっ!



緩やかな登り坂を上がると目の前に校舎と校舎を中空で繋ぐ渡り廊下が現れた。


その下をくぐり抜けると、吹き抜けの、四方を校舎に囲まれた中庭に辿り着く。


広さはテニスコート二面分位で、名前の知らない青々と葉を湛える樹木が閑散さを紛らわせている。


見た感じ芝も整えられていて綺麗な場所だ。


お。この木はパンフレットに載ってた男女のバックに写ってた木じゃん。


どうでもいいよな、そんな事。


近くのベンチに腰を下ろす。


背もたれに体を思いっ切り預けて脱力。


……流石にこの時間なら誰もいないよな。


辺りを見回しても姿は見えないし、気配も感じない。


風に揺れざわつく葉の音だけが耳に届く。


眠ぃ。


あぁ、すげぇまぶた重いわ~。


段々と意識が遠ざかる。もいっか、横になろ。


丁度、仰向けになると顔に木の枝の影が落ちいい感じだ。


< 3 / 358 >

この作品をシェア

pagetop