かんけりっ!

試合後は密の味




★ ★ ★


「ドローかよっ!?」


僕は部室に備え付けの長テーブルをバシバシ両手で叩きながら叫んでいた。


あの激戦から早二時間。


すでに時間は四時を回って窓から見える外の色は緩やかに赤く染まり始めている。


「そりゃ、まぁあの盛り上がり的に勝利。みたいな感じなのはわかるけど。残念な事に私達は前半で缶を蹴られた時点でドローしか目指せなかったから仕方ないのよ」


長テーブルにベロンと上半身を預ける部長。桃東先輩は疲れ切った表情と声であの試合の激しさを物語ってみせる。


桃東先輩だけじゃない。


ハレルヤ先輩。フランシア先輩。【勇者】。


それに僕。


皆一様に疲れ、体は血と泥と汗と痣にまみれている。


ぶっちゃけ。試合がいつもこんなになるなら退部も検討したいのだが。


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