かんけりっ!
「あ、あらしはっ!!【柿宮 遊(かきみや ゆう)】って言いますっ!!」
顔半分をハレルヤ先輩の背に隠してやたら声を張った自己紹介。
見た目は、とりあえず背が低い。
それに僅かにクセのあるショートの髪にやたら童顔な柿宮はどうみても高校生には見えなかった。
「飛び級?」
言ったのは桃東先輩でした。デリカシーがないにも程がある言葉でした。
「ち、違いますっ!!あらしはこう見えてもれっきとした十五歳ですっ!!」
ハレルヤ先輩の袖を必死に掴んで可愛らしい抗議を口にする彼女に僕はなんとなくチワワの影を見た。
「あ、あなたは何をニヤニヤしてるんですかっ!?」
おっと。あまりの可愛らしさについついニヤけてしまった。