かんけりっ!
とは考えたもののこの中庭ならばあまり『どこ』に隠れてるかなんて考える必要はあまりない。
隠れる場所なんて端から数えるほどしかないのだ。
問題は『誰』がそこに隠れているか。
缶蹴りは『かくれんぼ』『鬼ごっこ』『ケードロ(ドロケイ)』とは違うのだ。
『かくれんぼ』は見つからなければいい。
『鬼ごっこ』は触れられなければいい。
『ケードロ』は逃げ切ればいい。
だが缶蹴りは違う。
『鬼』は守り、『兵』が狙う真剣勝負。
缶蹴りのキモは缶なのだ。
僕がもし仮に数少ない隠れ場所を確認しに行ったとする。
そうすると定石としてその反対側から『兵』が突っ込んでくるはず。
それが『兵』側の基本戦術だ。