かんけりっ!
「可愛い可愛いフランシアちゃんに心配されるなんて、とても羨ましい事だね」
「私は大丈夫だよ」
ハレルヤがウザくなったので完璧にシカトしておく。
「僕もフランシアに覗かれてみたいな。顔」
「ハレルヤ」
フランシアがハレルヤを向く。
「私の拳がね、血を。欲しがってるの」
いつもと変わらないのんびりとした口調。
けれど長い付き合いだから、よくわかる。
これはフランシアが本気で怒っている。
それはハレルヤもわかってはいるのだろう。
「拳はないわぁ」とか言いながらやはりお手上げをしていた。
桃東はまた、溜め息を吐く。溜め息を吐くと幸せが逃げていく。
なんて言うけど、もしそれが本当なら残りの人生に幸せはなさそうだ。
そんな事を考えながら桃東は再び歩き始めた。
★ ★ ★