かんけりっ!



違かった?


「君は、知らなくていい事だよ。それに私の忠告も聞き流してもいいよ」


知らなくていい事、だと?


「バカ姉は、僕のバカ姉だ。そのバカ姉の事で身内が知らなくてもいいことなんてあるのかよ?」


カチカチとマウスが鳴く。


画面の女神様はボロボロになりながらも戦意を込めた強い目をして剣の切っ先をこちらに向けていた。


茜子の目も、まるで切っ先のような鋭いものに変わっていた。


「私は、君を傷つけたくない」


唐突なそれはあまりに脈絡のない言葉だった。


画面の女神様が触手に押し倒され、四肢を封じられる。


「意味は、君が知る必要はないの。知っても、君は傷つくだけだから」


既に僕は傷だらけだ。生傷だらけ。


そんな僕が今更怪我になんて怖じ気る訳なんてない。


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