血濡れた教会
「お父さぁぁあん…」
妹は大泣きしてお父さんに抱きつき、
弟は黙って
苦しそうなお母さんの死に顔をじっと哀しげに見つめていた。
私たちは
葬式の後、警察署へ行った。
「何か手がかりありましたか?」
「それが‥
現場から指紋や足跡も見付からず、
村人誰一人、
警察に会って下さらないのです…
私たちを見た途端、
家に入ってしまって…」
私はやっぱりか、と思った。
今までも
何の手がかりもなかったし…