血濡れた教会
「明日話してみよ‥」
気付かれないように
そっと、その場を離れた。
部屋に戻ると
陽太と葵が笑顔で私を迎えた。
「「どうだった、お姉ちゃん?」」
「…………。
ちょっと今は
お父さん話せる状態じゃない‥」
「えっお父ちゃん何かあったの?!」
心配そうに聞いてくる。
「大丈夫だよ。
ほらっ!そろそろ自分の部屋に戻りなさい」
「は~い‥」
部屋を出ていく二人の背中を見ながら
「心配してくれてありがとね」
と二人に聞こえないくらいの声で呟いた。