血濡れた教会
「あ―…ああ―…いやぁぁあ!!」
パニック状態になった、
私にゆっくりとお父さんが近付く。
「いや――!来ないで!!!
もうお父さんの子供だった、
熊本花はいないから!
この手を汚してしまったんだもん―‥」
「花は花だ!」
私が言い終わる少し前に
お父さんはそう言って抱き締めた。
煙草の匂いがする、
お父さんはすごく居心地がよくて
つい心が緩んで涙が溢れた。
「ごめんなさい―…ごめんなさい―…」
何度も何度も謝った。