血濡れた教会
大きく優しい手で
お父さんは頭を撫でてくれた。
「どんなに嘘を付いたって
俺にはお見通しなんだぞ。」
また、
嘘を見破られちゃったな…
一気に教会の中は
穏やかになりつつあった。
でも、
村長はもう悲鳴も呻き声も上げず
動かなくなっていた。
「どうしよう……
私、人を殺しちゃった‥」
「お父さんと一緒に自首しに行こう。
俺も罪を犯したんだ。
花と一緒だ」
ばいばい―…村長。
血に濡れた教会で
親子で手を繋ぎ自主した。