恋の色
坂上と並んで帰るいつもの放課後。
もちろん手なんて、繋がない。
「リカちゃんがなぁ、彼氏に『永遠に一緒やで』って言われてんて」
私はさりげなく、あの話題を出してみた。
「永遠に一緒?はっ、アホらし」
……。
やっぱり馬鹿にする坂上。
私は時々不安でたまらないのだ。
私だけが坂上を好きなんじゃないかとか。
本当に付き合ってると言えるのかとか。
不安で不安でたまらない。
言葉が欲しいと思うのは、贅沢なことなの?
「坂上は、私のこと好きじゃないんやろ」
思わずそんな言葉が口から飛び出してしまった。
「こんなに好きなん、私だけやんか!」