hatching
善が声を掛けたのは
井手雄飛[イデユウヒ]君。
クール。とゆうか無関心?
一匹狼って表現があってるかも。
ちょっと怖い。
ユ「…なにを?」
ゼ「遠足の班。まだ組んでないなら俺らと組もーぜ!」
善は井手君みたいなの
ほっとけないからな~。
私も見習わなきゃ。
『折角だし、組もうよ。』
無表情、返事がない。
なんか冷や汗かいてきた…。
ユ「…みんながいいなら組むよ。」
『本当!?よかった~。』
プレッシャーから解放されて
つい大袈裟にリアクションしてしまった。
顔もいいし、背も高いし
それに陸上部の槍投げのエースで
人気があるんだから
もうちょっと愛想良くしたらいいのに…。
ゼ「俺のことは善でいいから。それから他の奴らも呼び捨てでいーからよ!俺らも雄飛って呼ぶし!よろしく、雄飛!」
そう握手を求める善。
…善すごい。
井手君もびっくりしてる。
ユ「…ああ。よろしく、善。」
今度は私と苺がびっくり。
井手君が笑った。
イ「あたし苺。苺でいいから。」
自然に笑って握手する苺。
切り替え早い…。
『私…恋でよろしく。雄飛君。』
あれ…返事もないし
握手もない…。
手汗やばかったかな?
恐る恐る雄飛君を見る。