hatching
『雄飛はいつから槍投げやってるの?』
ユ「覚えてないな。気付いたら投げてた。」
『そっか~、夢中になるものがあっていいね。』
ユ「夢中…でもないけど。」
『他の人が帰っても練習してるのに?夢中じゃなかったらそこまでしないよ、きっと。そうゆうの羨ましい。』
ユ「…そうかもな。ないんだったら見つければいいじゃん。」
『だめなの、見つけちゃ。』
ユ「なんで?」
ハッとした。つい溢れた言葉。
こんなこと言うつもりなかったのに。
『なんでもない!なんでも好きだから定まんないんだよね~。』
なんておどけて誤魔化す。
ユ「あのさあ、」
『なに?』
私を見て立ち止まる。