トゥエルブ・マーダーズ
『それからな』『最後にひとつだけ』と別々に口を開き、それから声を合わせて云った。
『教えてやるよ』
『この後、【サイレンス】にも会うんだろ?』
『アイツはなぁ、喋らないぜ』『いや、喋れないの間違いだろ?』『どっちでも同じじゃねぇか』
『なんたって、オレ達ですらアイツが喋ったとこ……ちげぇな。口を開いたとこなんて、一回も見たことねぇからな』
『まぁ、せいぜい頑張んな、おバカな記者さん』
そう云って、二人はケタケタと笑いながら部屋を出て行った。