最低!?最高!!?メンズ校!!!!
エブリデイ
club by遥
5月を過ぎて、なんとな~くジメジメした空気が漂い始めた寮内で佐田さんに呼び止められた。
「あ、遥君。ちょっといいかな?」
「こんにちは、佐田さん。何でしょう?」
少し不安げな私に、佐田さんは優しく笑いかけた。
「そろそろ部活動の方は決まったかな?」
「あっ」
大岩栄介に女だってバレた件とか、蓮斗の初恋の件でバタバタしてたから忘れてたけど…。
佐田さんに5月下旬までに部活動を決めておくように言われたんだった。
「その様子だとまだみたいだね」
「すみません…」
佐田さんに申し訳なくて、シュンとうなだれた。
「あ、そんなに慌てなくて良いよ。まだ転入してきて2ヵ月も経ってないから、いろいろと不自由だと思うし」
「ありがとうございます。出来るだけ早めに決めます…」
「うん。困った時はいつでも相談して。あ、大岩に話してみるのもいいかも。じゃあね」
ニコニコと笑いながら、手を振る佐田さんに私は深く頭を下げた。
佐田さん、やっぱり良い人だなぁ~…。