最低!?最高!!?メンズ校!!!!

パッと見、チャラいけど優しそうな先輩だ。


「遥って可愛い顔してるね~。女の子だったら、超好み!!」

……………。

前言撤回。この先輩はチャラ男だ。



私がちょっと引いていると、私と富浦先輩の間に大岩栄介が入ってきた。


「同性口説いてどうするんです?」


「な―んだよ、栄介。ヤキモチかぁ?」

「ウザッ」


藍君がボソッと呟く。


「おいおい…。お前ら、もっと先輩敬えよ。何?反抗期?」


「はい。富浦先輩だけに永遠に」


「うわ―ぉ…。傷つくなぁ…」



富浦先輩は肩をすくめて、苦笑いを浮かべる。



「全く…。きちんと先輩扱いしてくれんのは、蓮斗だけだよ…」


「ん―。こんなんでも、先輩ですし…」


「佐田先輩…」


蓮斗にまでバッサリ切られ、佐田さんに同情を求める。


佐田さんはにっこり笑って…。


「チャラいのがいけないと思うよ」


と言い放った。


富浦先輩は、ハハハ…と笑いながらグラウンドの方に消えていった。


いろんな意味で可愛そうな先輩だな…。


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