最低!?最高!!?メンズ校!!!!

「遥君、入部届は出した?」


富浦先輩の背中を呆れ顔で見ていた私は、佐田さんに急に話しかけられてハッと我に返った。


「あ、はい。さっき…」


「そっか。じゃあ、早速マネージャーとして紹介するから、更衣室でジャージに着替えてグラウンドに来てくれる?」


頷くと、佐田さんは蓮斗達3人を連れてグラウンドへ向かった。



さて…。


更衣室ってどこだ?


私は周りを見渡した。



暫くキョロキョロしていると、1人の男子生徒にぶつかった。


「いってぇ…」


「あ、すみません!!」


慌てて謝るけれど、相手は私がつけてるバッチを見ると舌打ちをした。


「チッ…。普通科かよ」



制服には、学科別のピンバッチがつけられているのだ。



ヤな感じの人…。


私は、嫌悪感を抱きながらも、思いっ切って口を開いた。



「あ、あの…。サッカー部の更衣室ってどこですか?」


「はぁ?んなのも知らねーの?普通科は」


「て、転入生なんです…」


一瞬馬鹿にしたような顔をしたけど、私の言葉に納得したように頷いた。


「あ~。あっちの方。行ったらすぐ分かる」

「ありがとうございます」


軽く頭を下げて、背中を向けようとしたら、呼び止められた。





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