最低!?最高!!?メンズ校!!!!
「なんだよ?」
「何も言わずに読んで」
それは手紙らしく、洒落っ気のない文字が並んでいた。
『遥の分際でバイトなんか生意気なことしたら、殺す』
………。
「母親から?」
野口は膝を抱えコクリと頷く。
「言ってなかったのか?」
また頷いた。
「強制的に辞めさせられた…」
「そうか…」
これ以上聞かない方が良い気がした。
しかし、『殺す』って…。
本当、どんな教育受けてたんだよ…。
母親の恐怖(だろう…。おそらく)から立ち直った野口は、またサッカーの勉強を始めた。
「ねぇ」
「ん?」
「なんで、普通科と工業科って仲悪いの?」
ポツリと呟くように野口が聞いた。
「知らない。俺らが高等部に入った時からだから」
「そっか」
「佐田先輩あたりが知ってるんじゃね?」
「うん。明日聞いてみる」
黙々と作業しながら話していた野口を見ていて、俺は眠りに落ちてしまった。