最低!?最高!!?メンズ校!!!!
野口がサッカー部のマネージャーになって約10日が経った。
野口もようやく慣れはじめ、タイム計りから弱点のアドバイスまでできるようになっていた。
これも、日頃の野口の努力のおかげだろう。
放課後、野口が教室にいなかったので、蓮斗と藍を連れて部活へ向かった。
しかし、グランドにも野口は見当たらない。
「あっれ~?まだ野口来てないのか」
「サボリ?」
2人も気になるようだ。
「遥君は、俺のお遣いに行ってるよ」
ふと、蓮斗の後ろに佐田先輩が現れた。
「うわぁっ!!」
「お遣い?」
「うん。今はまだ言えないけど…。寮に帰ったら、遥君に聞いてごらん」
佐田先輩に言われ、渋々頷き練習を始めた。
本当、どこ行ってんだろ…。
俺が練習に集中できなかったのは、言うまでもない。
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「工業科の偵察ぅ~!!」
「正確に言うと、マネージャーの仕事を普通科の時と同じようにしてきただけだよ」
俺の言葉に、野口が口を尖らせ反論する。
「よく、受け入れられたな…」
「工業科のキャプテンさんがみんなを納得させてた」