最低!?最高!!?メンズ校!!!!
「もったいないよね…」
ふと、野口が溜め息をついた。
「何が?」
「普通科にはテクニシャンが多いし、工業科は勢いとボールへの執着心がある。2つの科の力を合わせれば、最強のチームになるのに…」
驚いた。
数週間でここまでサッカーの知識を得、それぞれの長所を見極めることができるなんて…。
俺が目を見開いている中、野口は顎を指でつまみ、考え事をしている。
「よしっ!!」
野口は吹っ切れたように顔を上げると、俺に笑顔を向けた。
「やっぱり考えるだけじゃダメだよねっ!!行動に移さなきゃ!!ねっ?」
「お、おう…」
正直何のことか分からなかったけど、勢いで頷いた。
そんな俺を余所に、野口は満足げに笑みを浮かべた。
「よ~し!!頑張るぞっ!!大岩栄介、楽しみにしててっ!!」
「はぁ…?」
頭の中に次々とハテナマ―クが浮かぶ。
野口は1人で気合いを入れ、1人でサッサと準備を済ませていった。
…………って、気づいたらもう寝てるしっ!!