最低!?最高!!?メンズ校!!!!


いきなり、女教師が俺の頭を掴んだ。




「みんなに謝りなさいっ!!」



そして頭を無理矢理下げさせようとさせた時だ。



「先生」



か細く小さな声が、教室に響き渡った。


俺と女教師は、声の主を反射的に見た。


「なぁに?野口さん」


俺の時とは明らかに違う口調で、女教師は優しく問う。



俺は、普段大人しくあまり目立とうとしない女子が発言したことに驚いて、ポカンと口を開けていた。



「あの…。花壇は大岩君のせいじゃありません」



今までシ―ンと静まり返っていた教室が、ザワザワと騒ぎ始めた。



「なんでかしら?」


あくまでも、優しく女教師は聞く。



「私、レクリエ―ションの途中でトイレに行くために花壇を通ったんです。そしたら、低学年の男の子が花壇に入ったボールをとるために、花壇に入って…。その時に花壇の花が踏みつぶされたんです」



女教師は、少し悔しそうに顔を歪ませた。



「だから言ったじゃん」



そう呟いて、俺は席についた。



女教師は何か言いたそうだったけど、野口はお気に入りの生徒だからヘタに口を出せない。



< 59 / 126 >

この作品をシェア

pagetop