最低!?最高!!?メンズ校!!!!
暫くして、ノンビリとした声が聞こえてきた。
「古川先生。すみません、遅くなってしまって…」
「いいや…」
振り向くと、図体の大きな男子生徒が立っていた。
ひぃっ!!男っ!!
って、当たり前か…。
「君が野口遥君?」
私は、ブンブンと頷いた。
男子校に男がいるのは、当たり前。
当たり前なんだけど っ!!
怖いっ!!
「僕は、第2寮棟の寮長で3年の佐田周平。よろしく」
「よ、よろしくお願いし、します…」
怖さの余り声が震える私を勘違いして、佐田さんは優しく声をかけた。
「緊張してるの?大丈夫?」
「い、いや…。お、俺は…」
「あ、緊張してる時は手のひらに『入』の字を書いて飲み込めばいいんだよ」
「…………へっ?」