最低!?最高!!?メンズ校!!!!

店に行ったのを“偶然”にしたいけど、蓮斗が調子に乗って「また行こっかな~」とほざきやがった。


だからと言って、一目惚れの相手が野口だって言えないし…。


どうしたもんか…。

俺の顔が怖かったのか、野口が怯えながら口を開く。


「な、なんかあったの?」


「ん?いや…。蓮斗の一目惚れの相手が、お前の店のやつでさ」


「えっ!!本当!?」


あ…。言っちゃったよ、俺。


「誰、誰!?」


野口は、目を輝かせて聞いてくる。


「え…と、名前分かんないけど、まぁ可愛い人」


野口は、顎を指でつまみブツブツと考え始めた。


「杏奈さんかな~…。いや、千鶴さん?幸奈さん?……」


お前だよっ!!

お前っ!!


と、ツッコミそうになったがギリギリで耐えた。



「でも、俺は止めた方が良いと思う」

「え?なんで?」

「蓮斗に協力するってことは、何回かあの店に行くことになるだろ?そうなると、バカな蓮斗は良いとして、鋭い藍なんかにお前が働いてるって分かるかもしれない」

「あ…」


おっ♪

とっさに出た言葉にしては、冴えたこと言うじゃん、俺!!



< 85 / 126 >

この作品をシェア

pagetop