最低!?最高!!?メンズ校!!!!
「なんで…」
自分の格好に問い質す。
「何が?」
「なんで、この格好なんだよっ!!」
学生寮の前で、キョトンとした顔の大岩栄介に向かって、力の限り叫んだ。
「何言ってんの。蓮斗に綺麗サッパリ忘れさせるためだろ」
因みに、私はバイトでいつも使っているウィッグを被り、白いフリルのワンピースに特殊加工されたGジャンを羽織っている。
「だからって、正々堂々とフられたらさらに落ち込むんじゃ…」
私の言葉に、大岩栄介は「甘いな…」と言わんばかりに首を横に振る。
「男の場合、はっきりフられた方が諦めつくんだよ」
「ふぅ~ん…」
半信半疑で頷いた。
「ま、フリ方によっても変わるけど。…だから、優しくフれよ。野口」
「う、うん。頑張ってみます…」
大岩栄介がおもむろに携帯を開いた。
「んじゃ、そろそろ呼び出すぞ―」
「お、おう…。かかってこい…!!」
「………。あ、蓮斗?お前に会いたいやつがいるから、10秒内に学生寮前に来い。1秒でも遅れたら…」
そこで電話を切った。
蓮斗、慌ててるだろうなぁ…。
可哀想~…。