最低!?最高!!?メンズ校!!!!
自己嫌悪で頭を抱えていると、蓮斗の声が聞こえた。
「ハル…。ハルさんかぁ…」
愛おしそうに“私”の名前を呼ぶ蓮斗の声に、不覚にもドキッとしてしまった。
「蓮斗…君?」
「あ、あの、1つお願いがあるんすけど」
「えっ。何?」
どんなことだろう?
首を傾げると、蓮斗は照れ臭そうに鼻の下を指でこすった。
「あの、俺と友達になってくれませんか?」
予想外なお願いに、思わず間抜けに口を開いた。
「良いけど…」
「マジっすか!?やったぁ~!!」
ガッツポーズを決める蓮斗を見て、フフッと笑った。
蓮斗が雲一つない大空を見上げた。
「野口には感謝しねぇとな」
「えっ」
「ハルさんみたいな人と友達になれて、俺すっげえ嬉しいっ!!」
私は、蓮斗の真似をして空を仰いだ。
「そうだね…。私も蓮斗君と友達になれて嬉しい…」
気づけば、3人で何処までも広がる大きな空を見上げていた。