最低!?最高!!?メンズ校!!!!
翌日、蓮斗はクラス全体を安心させるほどの笑顔を見せた。
「はよ―っす!!」
一人一人に挨拶しながら、席に着く。
「はよっ!!野口」
「おはよう。なんかあったの?」
わざとらしいとは思ったけど、あまりにも嬉しそうな笑顔だったから聞いてみた。
「お前のおかげで、めっちゃ可愛い友達ができた」
「良かったね」
“私のおかげ”ってところは複雑だけど、蓮斗が元気なって良かった。
「可愛い友達って…。女!?」
何人かのクラスメートが身を乗り出す。
男子校だから、女の子と関わる機会があまり無いそうだ。
「紹介しろよっ!!」
後ろからも「そうだ、そうだ!!」と声が聞こえる。
「ダ―メ!!お前らに教えてやんない!!な、野口」
「うんっ」
笑顔で返すと、その場がピタッと固まってしまった。
「どうしたの?」
「いや…」
「べ、別に…」
頬を赤く染めているみんなに首を傾げながらも、テキパキと1限目の授業を始めた。