帰る場所。
「とりあえず、お前はここにいろ」


誰もいなくて、静かな部屋に連れて行かれた。


『ニャア、ニャアー』


出て行くの?
ちょっと待ってよ。

私はついていった。


「待ってろって」

『ニャア』

やだ。
やだ、やだ。


「しかたねぇなぁ…」


人間のうしろをついていって、足にまとわりついた。


人間と一緒に歩いて行くと、階段があった。


嫌いなやつだ。登れないよーっ。

人間は私を持ち上げてくれた。
優しいなぁ。

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