あいつ



ドキドキする…。




「泣きそうな顔してるくせに強がんな。」




と、タケちゃんは私の頬を軽くつねった。




「タケちゃん…私、明日から学校行きたい。」




タケちゃんは驚いた顔をした。




「大丈夫か?」




「学校に行く。家にいたって寂しいもん…。」




記憶がない私はこの家にいることは大げさにいうと…苦痛だ。




「わかった。おばさんに言ってくるから。」
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