あいつ




「怖かったな?大丈夫だ。」




タケちゃんは気付いていたんだ。



私が今だに震えてることに…。



タケちゃんがいるから安心したはずなのに…。




「俺が怖いなら仕方ない。でも俺は夏紀に嫌なことをした相手じゃねーからな?」




タケちゃんは多分、怖がらなくても大丈夫って言いたかったんだ。




「こわっ…怖かったっ…。」
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