まぶたを開けた時
薄々気付いていたのだけど
私、
私………………!!
異世界トリップしてませんんんんんんん!!??
ポカーンとしてしまった私に自分と瓜二つの王子が微笑んだ。
「そなたに申してもわからぬことだな。
それにしても、似てるな」
王子は兵士に返事を求めると、私の後ろに立つ兵士が「はい」と返事した。
「そなた」
なに?
「わらわの影武者にならぬか?」
へ?
影武者?
『切り捨てごめーんっ』の侍が斬り合う情景が私の頭の中で浮かんだ。
身代わりになって殺されるなんて
「冗談じゃない!!」
私は死にたくなんてないもの!!
「なぜ?」
「あなたの身代わりで死ぬってことでしょう?」