まぶたを開けた時
「あら?あたしが無理してアレンに付き合ってるって?
笑わせないでよー!!」
アレンは紅茶を淹れながらシエナに白い目を向ける。
「お前本気でオカマなの?」
そんな質問にシエナの笑顔がひきつった。そしてあちらこちらに振りかざしていた手を大人しく膝に戻してきちんと座り直す。
「……そうゆう訳でもない。男は好きにならないし、どちらかといえば女が好きだな。うん」
やけにいろめかしい表情でシエナが言うものだからアレンは飲みかけた紅茶を落としそうになった。
それが普通だと言うのに。声が低くなると急に男らしくなる。
「幼馴染みなんだし、わかるでしょう?
もう5年以上やってるの、これがアタシーみたいな」