まぶたを開けた時


明るく笑うシエナだけど、アレンはムッとした。


「男で居たいだろ、お前」



刺すようなアレンの声が響く。「なんで?」と言うシエナの言葉は虚しくアレンの声に被せられた。



「男として君花を見てる。御守騎士関係なく、シエナは男として君花を守ろうとしてるんだろ?
傍にいたいって思ってるんだろ?」



アレンは強く言い放った。


シエナは視線を扉に向けて頬杖をつく。



「違う。全然違うわ
まず、あたしは女として君花を見てる。それは、女としてじゃなきゃあの子の傍にはいられないから。
最後に一つ、君花はアレンにしか見えないもの」

「最後の嘘だろ。本当だったら色々と気持ち悪いから訴えるぞ」



シエナはクスクスと笑ってアレンを見る。アレンは何だか苛々していた。





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