まぶたを開けた時
稽古してたんだもんね
「なぁに不貞腐れてるのよシン」
シエナもそんなシンに気付いて直球に聞いた。
「別に。」
空気、悪…………ι
「……マ、ハナシ終わったし。カイサン?」
「そう、やな」
夜陰とシチの声に一番始めに動いたのはシンだった。シンは立ち上がって部屋を出る。
やっぱり忙しかったんだよね
一言でいいから謝りたかったのに、またシンの時間の邪魔になることを考えたら立ち上がることも出来なかった。
「なにあいつ。愛想ないわね」
シエナは私の頭をポンポン叩きながら首を傾げる。
「どうしようシエナ、私のせいだよきっと
私がシンにお稽古中話しかけたから」
「え?」