まぶたを開けた時
絶対にアレンの闇を無くすんだ。
悪魔の子なんていない、アレンはアレン。
早く四つの雨を見付けて願いを叶える。
叶えてみせる。
固く決心を決め、門から出ようと一歩踏み出すと、チュッと頬に熱い感触がした。
「健闘を祈ります」
「し、シンドリーさん」
キスされた頬に手をあててシンドリーを見ると、アレンは口をパクパクさせて、私は顔が蒸気して、ニッコリ笑うシンドリーに何度も頷いた。
「……ドイツもコイツも」
少し苛立った声、ヒョイッと首根っこ掴まれて私は門の外に出た。
手をふるアレンとシンドリーに手を振り替えし、夜陰に引きずられながらシン達の元に来た。
「行こう。青い雨、東の国へ」
私達の旅は今始まった。