まぶたを開けた時
ハーベスト山脈
ムスッとしているのはシエナ。
どうやらそれは私に向けられているらしい。
シンの馬に乗せてもらってる私は、シエナに声をかけることさえままならなかった。
というより、
最初は何故そんなにむくれてるのか、心配さえしたけれど、今では意味のわからない苛つきを向けられて、それに私まで苛ついてきた。
シンの前に座っているからシンに顔を見られることはないんだろうけど、今私はすごく憎らしい顔をしてるでしょうよ
馬は歩くより少し速い速度で歩いていて、シンの片手は手綱を持ち、もう一つの手は落ちないように私を支えてくれていた。
ゆっくりだけど全然酔わない。
それはやっぱり外の澄んだ空気が気持ちよいからだろう。