まぶたを開けた時
「……デキタよ」
ゆっくり目を開ける、手も顔も人のまんま!!
「成功だ!!」
「まだ手放しデハ喜べナイよ
体に染み込マセルンだ」
あはは、と喜ぶ自分を抑えて椅子に座り直すと地図に目を向けた。
「お城はどこにあるんですか?」
「海ダよ」
「海?」
ギョッとして目を向けた。青く描かれた地図の中の海。
『オリビアキャッスル』確かに海の真ん中にそう書かれている。
「どういうことですか!?」
夜陰は腕組みして首を傾げた。
「シラン。でも本来ツカワレテルのはコッチ」
そう夜陰が指差したのは海辺。
確かにそこにもキャッスルの文字が。
ますます謎だ。
「聞く話ニヨルと海の城に1つめの雨がアルらしい」