まぶたを開けた時

君花はむにゃむにゃとして寝返りをうった。そのせいで君花は完全にこちらを向く。



シエナはゾクッとして立ち上がった。



あれか、あれだろ
キイチは自分に生き地獄を味あわせるつもりでここに閉じ込めたんだろう。



おいおいおいと窓際に行こうとするとガシッと服を掴まれた。



｢……シエナ…｣

｢え……？｣



ドキッとして君花を見るけれど、君花は眠っているようで、本当に生き地獄。とシエナは天を仰いだ。



｢の、｣

｢の？｣

｢馬鹿オカマ……｣

｢…………あんた起きてるでしょう｣



イラッときたシエナは君花の眠るベッドに手をついた。体重をかけるとギシッと軋むベッドに、起きない君花を見てシエナは一度考えてからベッドに乗った。