まぶたを開けた時
「そして、そのお城には、お城に負けぬほどの美貌を持つお姫様がおりました。
そのお姫様の美貌はどこの国の王も欲しがるほどで、お姫様にはいつも結婚はどうするのか、という話しがまとわりつきました。
でも、お姫様は婚約話し、全て断ったのです。お姫様には好く男がいたからゆえに。
お姫様の18歳の誕生日、オリビアの王はお姫様に内緒で勝手に婚約者を決め、誕生パーティーを婚約パーティーにしてしまいました。
お姫様は悲しみました。
お姫様が好いた男は殺されてしまったのです。
お姫様の手に握られたのは桜貝。男がくれた貝でした。身分が全く違ったゆえに二人は結ばれず、お姫様の涙は桜貝にたまり、
桜貝にたまった涙は国を滅亡させました。
お姫様の涙は海になり波を起こしてオリビアのお城を海に沈めてしまったのです。
お姫様もろとも。
これはむかーしむかしのお話しよ。
本当は偶然が重なった自然現象に過ぎないけれど、
今もこれを人魚伝説として語り継いでるの、お姫様は人魚になり海で幸せに男と暮らした。と」