まぶたを開けた時


そんな思いでいっぱいになる。
何度も瞬きを繰り返してシエナを見た。


シエナはフンッと鼻で荒い息をして怒っているよう。


「そうですか。どうします?キャプテン」


アイリリードは全くどうでも良さそうにロウに視線を向けた。


「あ、あの!!」

口を開いたのは、私。


一気に皆が私を見て私は目を泳がせながら言葉を発した。


「ロウ。人魚伝説って知ってる?」

「ああ。知らない海賊はいないだろうな」


それが?とロウもアイリリードも皆考える。


「四つの雨を探しているの。手伝ってくれない?」


夜陰は狐目をシリアスバージョンにしてムッとした。

「駄目です。」


答えたのはロウではなくアイリリードだった。
アイリリードは至極当然のように腕を組んでロウを睨む。


「わかってますね?キャプテンヴェロニカ・ウォルスキー」





< 215 / 235 >

この作品をシェア

pagetop