まぶたを開けた時
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どよーん。とした空気。
窶れているのは私とシエナとロウとアイリリード。
四人甲板で顔を見合わせて朝の挨拶をした。
「アイリリードの奴ドエスでもう全然寝れなかった」
「そこ、紛らわしい発言は控えなさい」
シエナは眠いと欠伸をして私の首に後ろから抱き着いた。
「私はロウの武勇伝が面白過ぎて死にそうだった」
シエナの腕に手を添えながら私も欠伸する。
「シエナさんがドエスのくせにエムのフリするから凄くやりにくかった」
「あんたの方が紛らわしい発言してるわよ」
アイリリードはため息とも欠伸とも言える息を吐いてシエナを睨む。
「シエナ、如何わしいわ。この手を離して」
「違うってばι」
バシッとシエナの腕を叩くけど外れないのはわかってるからこのままにしておく。
「俺なんかこんな反応のいい聞き手がいたことに度肝を抜かれたよ」
ロウは言いながら大あくび。