まぶたを開けた時


トサッと君花をベッドに寝かせるとシエナは一度君花のスカートから伸びる足を見てニヤリと口を弧にした。


「無防備な君花。誘ってるの?」

遊びのつもりでシエナは君花の隣に寝そべって抱き締めた。

君花は暑苦しそうにシエナの手をグイッと下に持っていった。


「寝てる時まで拒絶?」


傷付くなあと君花の頬を舐める。君花は瞼を開けてシエナを見た。


「シエナお腹空いてるの?寝惚けてる?」


どっちが、と思いながら君花のトロンとした瞳に見つめられシエナは苦笑を浮かべた。


「眠いわ。寝ましょう」

「うん」


シエナは君花に触れることなく目を閉じた。

触れれば遊びじゃなくなるから。





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