まぶたを開けた時


お礼を言うとシンは照れたように笑った。



「なあにいちゃついてるのよっ」



シチと絡んでいたシエナがまたシンを突飛ばして絡む。


せっかく綺麗なのに勿体ない




「シエナ、そこまでしなくても」

「駄目よ。君花は黙って守られときなさい」




んなっ

ムカつくのにドキドキしてしまって言い返せない。



「アレン」



扉の向こうから中年の男性の声がして、騎士の三人が動きを止める。




「君花、国王様や。絶対に声出したらあかんで」



シチにソファーに座らせられて頷いた。




「国王様。アレン王子は今喉を壊しておられです」




シチが扉を開けながら国王を部屋に招き入れた。



「そうか。では話すことは出来ぬのだな」




この人が、国王様……………。





< 41 / 235 >

この作品をシェア

pagetop