まぶたを開けた時
今更だけど、振り返ってみると、いまきた道の方が暗くて薄気味悪い。
天井を見上げると蛍光灯さえ見当たらない。
ゴクリと唾を飲んで適当に気を紛らわすために本を取った。
「赤い町」
見るからに閲覧禁止
カバーも中身も色褪せてボロボロ
ページを捲るとボロボロと本の紙が床に落ちていった。
「あーあーυ」
だるく屈んで紙を拾うと目の前には沢山の楽譜が広がった。
本棚の一番下の段は楽譜になっているんだ。
紙を集めて適当な場所に入れると楽譜を見た。
黄ばんだ楽譜や破れた楽譜
見るからにバラバラの楽譜も
そんな中でもののためしに一番古そうな楽譜を取って見た。