まぶたを開けた時


「国王に絶対に声聞かれたあかん。

どんな状況でも。あんな叫び声、男を煽るだけや」



あんな叫び声?

たしかに抵抗で声は出したけれど、やっぱりそれは叫び声だから


うーん



なんだかよくわからなくて首を傾げると、やっとシチが目を合わせてくれた。




「まあ声出さんかったええねん。危険な時に」

「わ、わかった」




とりあえずそう言っとくしかなかった。

もう絶対に危険な時に声を出さない。



簡単なことだね。

でも13歳に言われるとは、私も随分情けない。



プハッと笑うとシチがオロオロした。



「な、何!?」

「なんでもないなんでもない」



なんかシチって


「可愛いなあ」





むふふ






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