まぶたを開けた時


影武者と言っても居候は居候。

出来ることはやらなきゃね



侍女達は脱衣場のカーテンの外にいってくれて、私は心きやすにドレスを脱いでタオルを巻いた。




「君花様、ご用意は出来ましたか?」

「はい。丁度」




カーテンが開けられて大浴場まで誘導される、



ガラリと扉が開くと、そこは真っ赤な薔薇の世界。



凄い。凄すぎる王宮っ





***



すっかり疲れも取れたんだけど、あはっ



帰り道がわからない




簡単なドレスに着替えて脱衣場を出たはいいものの、侍女が部屋まで送ってくれるって言ってたのに「大丈夫」って歩いて来ちゃったんだけど。




全然大丈夫じゃないみたい。私、迷ってるよ。あは







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